ウイスキーの歴史(アイリッシュ・ウイスキー)

2015.04.03.


部長・月田です。

この「ウイスキーの歴史」を書き続けている間に、朝ドラ「マッサン」は最終回を迎えてしまいましたが、今日は、新聞記事に「竹鶴ウイスキー」のチョコレートがメリーチョコレートより発売が決まったという記事が掲載され、色々な方面でウイスキーに目を向ける層が広がっていることを日々感じます。

では、早速

【アイルランド島は、スコットランドよりウイスキー作りの歴史が古かった!!】

さて、アイリッシュ・ウイスキーとはどんなウイスキーなのでしょうか?

それは、イギリスにブリテン島の西に位置するアイルランド島で作られるウイスキーのことを言います。

ウイスキー作りの歴史はスコットランドより古く、1172年、アイルランド遠征のイギリスのヘンリー2世の軍隊が、ウイスキーの前身とみられる蒸留酒を見たと記録に残しています。

【ウイスキーなのに、スモーキー・フレーバーは無し!!】

ウイスキーの生産は、政治や宗教、あるいはスコットランドのD.C.Lのマーケティング戦略などで一時衰退しましたが、第二次世界大戦後は、ライト・タイプのカナディアン・ウイスキーの伸長とともに、ライト・タイプ・ウイスキーの一翼として、広く呑まれるようになってきました。

アイリッシュ・ウイスキーの特徴は、

①大麦による芳香性が高いこと

②ピートによるスモーキー・フレーバーが無いこと

③大型の単式蒸留機で3回蒸留してできるボディの滑らかさ

アイルランドでは、スコットランドと違い、麦芽を製造するときにピートではなく、石炭を使用します。

石炭が豊富にあり、扱いやすかったという理由、スモーキー・フレーバーを付けないウイスキーという特徴が生まれました。

 

【税金対策で作られた、アイリュシュ・ウイスキーのスタイルとは・・・?】

原料には大麦麦芽のほかに、未発芽大麦やライ麦、小麦なども使います。これは、今から150年ほど前のこと、麦芽にかけられる高い税金対策として、麦芽の量を減らし、国内に大量にあった大麦を使いました。

このことで、大麦の香味成分が出て、アイリッシュ・ウイスキーのスタイルを確立することになりました。

【アイリッシュ・ウイスキーの滑らかさの演出方法】

①蒸留方法が違う!!

アイリッシュ・ウイスキーは、3回蒸留します。

1回目は粗蒸留液を取る、2回目に再度釜に移して、蒸留することで最初に出てくる濃度の高い留液を、3回目の蒸留釜へ移し、スコッチ・ウイスキー同様に、真ん中の部分の留液のみを熟成樽に戻します。

再留のときの残りの留液は初留釜へ戻します。また、3回目のときのヘッドとテールの部分の留液も再留釜に戻されます。

こうして取り出された蒸留液は85%ほどの濃度となります。が、濃度が濃い分、副成分が少なく、スコッチ・モルト・ウイスキーよりもいくぶん軽めのウイスキーとなります。

②熟成

熟成は、バーボンヤラム、シェリーなどの樽、あるいはホワイト・オークを使い、スコッチ同様に3年以上の熟成をさせます。

このようにして出来たアイリッシュ・ウイスキーは、アイリッシュ・ストレート・ウイスキーと呼ばれます。スコッチのシングル・モルト・ウイスキーに比べればまろやかで、滑らかな舌触りですが、それでもウイスキーに充分コクがあります。

そのため、ライト化嗜好の流れの中で、アイリッシュ・ウイスキーもグレーン・スピリッツの使用を1970年から始め、アイリッシュ・ブレンデッド・ウイスキーが登場しました。

スコッチのブレンデッド・ウイスキーよりも、スモーキー・フレーバーがないだけに、はるかにライトですっきりしていて人気が出てきていますが、世界のウイスキー市場でのシェアはごくわずかというところです。

 

さて、次回はスコットランドやアイルランドの入植者が歴史の始まりである「アメリカン・ウイスキー」について解説します。

 


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