ウイスキーの歴史(アメリカン・ウイスキー③)

2015.06.10.


46

 

部長 月田です。

写真はメーカーズマークの限定品(当店では販売終了)「46」。

この数字は、ウイスキーの原酒を醸造する際に使う樽の焦げ目の色を業者に指定するときに使うものです。

元々は偶然に焦げていた樽で醸造したことでできた”バーボン・ウイスキー”の進化が、こんなことでもわかります。

今日は「アメリカン・ウイスキー」について深く掘り下げていきます。

 

 

 【アメリカン・ウイスキーの定義】

 密造からでき独自の製法で発展してきたアメリカン・ウイスキー。現在のアメリカにおけるウイスキーの定義とは、

「穀物を原料にし、アルコール分95度未満で蒸留した後、オーク樽で熟成し、アルコール分40度以上で瓶詰されたもの」と規定しています。また、蒸留度数が95%以上の場合は、源良が同じでもグレーン・スピリッツといわれています。

 

【アメリカン・ウイスキー、タイプは4つ】

(1)ストレート・ウイスキー

  ストレート・ウイスキーとは、アルコール度数80度以下で蒸留し、コーン・ウイスキーを除き、ホワイト・オークの新樽の内側をチャー(焼く)した樽で最低2年貯蔵したウイスキー。内側を焼くことによって、ストレート・ウイスキー独特の個性の強い、香味の華やかな風味が生まれます。 ストレート・ウイスキーは、アメリカのウイスキー生産量の約半数を占めています。が、そのほとんどはストレート・バーボン・ウイスキーです。

(2)ブレンデッド・ストレート・ウイスキー~ストレート・ウイスキー同士をブレンドしたウイスキーをいいます。

(3)ブレンデッド・ウイスキー~バーボン・ウイスキーとともに、アメリカでポピュラーなウイスキー。

カナダで開発され、禁酒法後、アメリカ市場に広がりました。軽快な口当たりが高い人気を得ています。

(4)ライト・ウイスキー~近年のライト嗜好の中で生まれました。チャー(焼く)をしない樽で貯蔵したウイスキー。

 

【バーボンの名前の由来】

 バーボンの語源は、フランス語のブルボン王朝に由来します。18世紀、フランスは植民地問題でイギリスと対立し、アメリカ独立戦争の引き金となりました。このとき、フランス国王ルイ16世が、アメリカの独立派を支援し、イギリスとの戦いに加わりました。

 このため、独立後、アメリカ合衆国はその支援に感激して、ルイ王朝のブルボン家の名をケンタッキーの地名に残し、バーボン郡を作りました。現在では、当時よりだいぶ小さくなりましたが、ケンタッキー州のひとつの郡として残り、ウイスキーの呼び名として定着しました。

 

【テネシー・ウイスキーは、バーボン?】

テネシー・ウイスキーの代表選手はかの有名な「ジャック・ダニエル」。

何が違うのかといえば、テネシー・ウイスキーとは、テネシーで作られるウイスキーのことを指しますが、法律上はストレート・バーボン・ウイスキーです。だが、その製法と風味の違いによりこの名で呼ばれています。

テネシー・ウイスキーは、蒸留されたばかりのストレート・バーボン・ウイスキー原酒を樽熟成する前にサトウカエデ(ジュガー・メイプル)で作った木炭を細かく砕いて、深さ3.6mもある巨大な大樽に詰め、1滴、1滴時間をかけてろ過します。これによりフゼール油が取り除かれる一方で、サトウカエデの木炭からの風味を受けて、まろやかな風味となります。この工程が先日もご紹介した「チャコールメローイング」と呼ばれる製法になります。IMG_6209

(写真の上の錆びた感じの管から1滴1滴ウイスキーが滴り落ちています)

IMG_6214

先日の展示会では、チャコール・メローイング製法でろ過される「前(=白のラベル)」と「後(=黒のラベル)」を試飲しました。

カップの中には同じような透明な液体が入っています。が、まったく異なる味に驚き、ろ過される前の「生きた」感じと、「後」のウイスキーのまろやかさは驚きました。

この後、樽の色がついて美しい琥珀色に変るのです。

貴重な体験をさせていただきました。

 

さて、あすは「カナディアン・ウイスキー」について。アメリカの独立戦争後、イギリス系の農民たちが北のカナダに移住することからその歴史が始まります。

 

 


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